2018年12月5日水曜日


窓がいいなと思っていたビルが忽然と消えていた。
小さい頃から、あの窓が好きだった。
ビルの前にあるスナックは、昔は「桜子」って名前だったから特に印象に残ってる。
人が居なくなった建物を、廃墟と見るのと建築とみるのとで感覚は全然違って、私は大抵、「この建物がいきていたら良いのに。」と思うから、後者でみること多いんだと思う。
同じような乱雑さやすくみがあっても、人が居る建物と居ない建物では、なにがあんなに違うんだろう。
幼いころから、あ、ここはもう人が居ないんだ。というあの感覚には長けていてこれは母親ゆずりであることに間違いないしだとしたらそれって私が感じてる家族の暖かさや息が、家の息づかいのように感じていたからなのかな。

「建物が活きていたらいいのに。活きて初めて生きることが出来るのに。」

私たちも、きっとそう。

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